後藤範行さん
MR.GOTO NORIYUKI


2013年5月制作
   
天井画制作二回目ともなると要領も多少解っているはずなのに、今回も相変わらず進歩なく、終了時間ギリギリまで掛かってしまいあたふたと制作に励むことになりました(これが意外と楽しめたのですが)。

今回は「親子」をテーマで描いてほしいということでしたので、その一点だけを意識し、最初に出たアイディアを迷わず提出すことにしました。 実は前回も老人施設の天井画ということを深く意識した訳ではなかったのですが、今回は更に自分が描きたいと思う図柄で制作させていただいてます。

描き手が考えたメッセージがその通りに伝わることは稀で、むしろ思いと違う所に強く興味を示されることが多いのです。 絵に何かを込めるというより、観る人がそれぞれに何かを感じて、その事によって穏やかになったり、安らいだりできればそれがなにより。
そういうわけで、あまり難しいことは考えずストレートに表現したつもりです。 描き手が楽しんで描くことが何よりも絵が発するメッセージだという思いで。(本人文)



2012年10月制作
      
本来なら施設を一度見学した上で作画するべきなのでしょうが、その過程がないままスケッチを起こし制作に入る事になりました。

的外れの絵になるのではないかという不安を持ちながらの当日となりましたが、制作後はいい意味で的外れで良かったのではないかと考え直しました。施設を一通り見学させて頂き、終末医療を担う施設のあり方をほんの少し垣間みて、正直ちょっと深刻な気分になってしまったのです。多分見学後にスケッチしたならば、もっと違った絵になったと思いますし、それは思いが強すぎて、みる人にとっては情緒的で少し重い絵になっていたのではないかと考えるからです。

今回制作した絵がこの場に相応しいのか、正直今でも分からないのですが、ひょっとして住人のお年寄りには気に入って頂いているかもしれませんし、気持の安らぎの一助となっているかもしれません。そうあって欲しいと願っています。
絵にはもちろんメセージが込められていますが、お年寄りの耳元でいちいち説明する訳にもいかないので、同様によけいな説明抜きで観て頂きたいと思います。観る人によっていろいろな捉え方が出来る様、物語りの一場目のような絵にしてあります。半年後と一年後では絵が語りかける世界が違っているような。(本人文)

  


後藤範行 / GOTO NORIYUKI
イラストレーター
宮崎県出身。阿佐ヶ谷美術専門学校卒。アニメの制作会社で美術を担当し5年間在籍その後、フリーのイラストレーターとして活動。
画材はアクリル絵の具を使用。色を何層にも重ね、削ったり引っ掻いたりして、味わい深い画面を作ります。
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